トレチノイン・ハイドロキノン外用治療
tretinoin
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トレチノイン(ビタミンA誘導体)とハイドロキノン(美白外用薬)を併用して、シミ・くすみ・ニキビ跡の色素沈着などを改善していく自費の外用治療です。
メラニンを作らせないようにしながら、肌の生まれ変わり(ターンオーバー)を促すことで、少しずつ色ムラを改善していきます。
レーザー治療が難しい部位や、ダウンタイムをなるべく抑えたい方にも向いている治療です。
・シミ(老人性色素斑)
・炎症後色素沈着(ニキビ跡やかぶれ・やけどのあとに残った茶色み)
・軽い肝斑・くすみ
・小ジワやハリ不足を伴う軽い光老化(トレチノインによる肌質改善)
※肝斑は刺激で悪化することがあるため、濃度や使い方を慎重に調整する必要があります。
※ほくろやADM(あざの一種)など、構造的に深い色には効果が乏しいことがあります。
・表皮のターンオーバーを促進し、メラニンを含んだ古い角質を押し出します。
・コラーゲン産生を促し、ハリ・キメの改善にもつながります。
・使用開始後しばらく、赤み・皮むけが出ることがあります。
・メラニンを作るメラノサイトの働きを抑え、シミや色素沈着を徐々に薄くしていきます。
・トレチノインで押し出されるメラニンを、新しく作らせないようにする役割です。
この2つを併用することで、単剤よりも効率的にシミ・色素沈着の改善を目指します。
1)診察・カウンセリング
お肌の状態(シミの種類、肝斑の有無、赤みの程度、既存のスキンケアなど)を確認し、トレチノイン・ハイドロキノンが適しているかを判断します。
2)濃度・塗り方の決定
・トレチノインの濃度
・ハイドロキノンの濃度
・塗布範囲(シミ部分のみ/顔全体のトーンアップ など)を、お一人おひとりに合わせて決めます。
3)ご自宅での外用
・夜の洗顔後に指定された部位へ、少量を薄く塗布していただきます。
・その上から保湿剤を重ねていただくことがあります。
・日中は必ず日焼け止めを使用してください。
4)経過観察
1~2か月ごとに肌の状態を確認し、赤み・皮むけ・色の変化を見ながら濃度や塗布方法を調整していきます。
・効果を実感し始めるまで:おおよそ4~8週間
・1クールの目安:3~6か月程度
※長期連用によるトラブルを避けるため、一定期間使用したあとは、休薬期間を設けたり、弱い濃度に切り替えるなどの調整を行います。
・必ず日焼け止めを使用すること
トレチノイン使用中は肌が紫外線に敏感になります。日中はSPF30以上の日焼け止めを毎日使用してください。
・赤み・ヒリヒリ・皮むけ
使用初期には、赤み・ヒリヒリ感・皮むけが出ることがあります。強く出た場合は自己判断で中止せず、一度ご相談ください(塗布回数を減らす・濃度を下げるなどで調整します)。
・自己判断での塗布範囲の拡大はしない
指示された範囲より広く塗り広げると、かえってムラになったり、刺激が強く出ることがあります。
・敏感肌・アトピー肌の方は要相談
バリア機能が低下している肌では、刺激が強く出やすいため、慎重に判断します。
・妊娠中・授乳中の方
妊娠中・授乳中の方には、原則としてトレチノイン・ハイドロキノン外用はおすすめしておりません。
1)顔の濃いシミ(老人性色素斑)をしっかり取りたい方
・ハイドロキノン4%クリーム 10g
・トレチノイン0.1%クリーム 10g
→2本セット 18,400円
2)ニキビ跡・傷跡の赤みが気になる方
・トレチノイン0.05%クリーム 10g 2,300円
3)肝斑・くすみ等の美白ケアをしたい方
・ハイドロキノン1%クリーム 10g 4,600円
※いずれも塗布方法・期間は診察のうえ個別にご案内いたします。
その他のシミやくすみについてのご相談は、スペクトラレーザーの項もご参照ください。
赤みが主体の症状に関しては、クラリティレーザーの項もあわせてご参照ください。
・赤み、ヒリヒリ感、ほてり感
・皮むけ・乾燥・つっぱり感
・一時的な色のムラ
・刺激性皮膚炎、かぶれ
・まれに、ハイドロキノンによる強い色素変化(白抜けや逆に濃くなる)
これらの症状が強く出た場合は、一度使用を中止して早めにご相談ください。
お肌の状態を見ながら、塗布量・頻度・濃度などを細かく調整していくことが大切です。
Q:どのくらいでシミが薄くなりますか?
A:個人差がありますが、早い方で1~2か月頃から少しずつ変化を感じ始めることが多いです。じっくりと3~6か月かけて経過を見ていく治療です。
Q:市販の美白クリームと何が違いますか?
A:トレチノインは医師の管理が必要な外用薬で、市販では手に入りません。
ハイドロキノンも濃度や基剤により刺激性が異なります。当院では、お肌の状態に合わせて濃度・使用方法を調整しながら処方します。
Q:レーザー治療と併用できますか?
A:基本的には併用可能ですが、タイミングや順番が重要です。レーザー前後は一時的に休薬したり、濃度を変更することがあります。併用をご希望の方は、診察時にご相談ください。
Q:保険は使えますか?
A:シミ・くすみ・美容目的の色素沈着治療となるため、原則として自費診療になります。
料金については「自費料金表」のページもあわせてご参照ください。